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福島大学

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平成28年度(10月)福島大学入学式 学長歓迎の辞

ご入学おめでとうございます。福島大学を代表して、大学院への入学を心よりお祝い申し上げます。

  福島大学は「地域と共に歩む人材育成大学」を掲げ、地域課題に創造的に取り組むことができる人材の育成を推進するとともに、福島における研究拠点大学としての使命を果たし、福島創生の中核的な知の拠点として社会に貢献する使命を有しています。
 
 平成23年3月の東日本大震災と福島原発事故後の4月に、「うつくしまふくしま未来支援センター(FURE)」を立ち上げ、被災者・被災地域の支援活動を行ってきました。被災者の生活支援、被災自治体の復興計画への参画、農地汚染マップの作成、農産物風評被害対策等の取り組み、子ども・若者支援、被災地文化財のレスキュー活動等々、本学の専門性を生かした様々な支援活動を展開してきました。
 さらに、平成25年7月には、長期にわたる放射能汚染の自然環境への影響を調査・研究する機関として、「環境放射能研究所(IER)」を設置し、国内外の研究者を招聘し、国際的な研究拠点を進めています。

 人材育成の面では、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」(COC事業)で採択された「原子力災害から地域再生をめざす『ふくしま未来学』」を中心に、復興の担い手たる若者の人材育成のための新たな教育プログラムを実施しています。加えて、平成27年度には文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)」において「ふくしまの未来を担う地域循環型人材育成の展開」が採択されました。震災・原発事故からの復興に取り組み、6年目を迎えた福島県において、地域再生の担い手となる若者の育成や地元定着の取り組みが求められており、本学はそれらの実現に取り組んできています。

 今年、国の「第5期科学技術基本計画」が策定され、その中で科学技術イノベーション政策を強力に推進することが示され、理工系人材育成が国を挙げての最重要課題となっています。本学の第3期中期目標の中で「大学院において、学士課程の教育の成果を前提に、世界への広い視野を持ちながら、地域社会の切実な課題に取り組む高度職業人を育成する」ことを掲げ、大学院教育の充実を推進していきます。特に共生システム理工学研究科では、これまでさまざまなプロジェクト研究が行われてきていますが、最近では磐梯朝日自然環境の研究や再生可能エネルギーの人材育成に取り組みで先駆的な成果が出されています。

 これから共生システム理工学研究科において、実り多い研究成果をあげられることを祈念いたしまして、入学の式辞をいたします。

                                                               平成28年10月3日    
                                                          福島大学長  中井 勝己

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