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「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」を受けて

福島大学は、平成27年2月3日に出された経営協議会学外委員による「国立大学に対する予算の充実を求める声明−第3期中期目標期間に向けて−」を受け、平成27年2月4日に「−我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて−」を発表しました。

国立大学に対する予算の充実を求める声明
−第3期中期目標期間に向けて−

平成27年2月3日


国立大学法人福島大学 経営協議会学外委員(50音順)
 阿部 正(前福島学院大学長)
 菅野 典雄(福島県相馬郡飯舘村村長)
 近藤 貴幸(福島県企画調整部長)
 清水 潔(明治大学特任教授)
 杉原 陸夫((財)福島県青少年育成・男女共生推進機構理事長)
 田原 博人(元宇都宮大学長)
 富田 孝志(前(財)福島県文化振興事業団理事長)
 八島 洋一(福島市政策推進部長 兼 危機管理監)
 山崎 捷子(株式会社ホテル・ニューパレス代表取締役会長)
 渡邊 博美(福島ヤクルト販売株式会社代表取締役会長)

私たちは、国立大学の法人化以降、国立大学法人法(平成15 年7 月16 日法律第112 号)第20 条第2 項第3 号に基づく経営協議会の学外委員として、福島大学の大学経営の審議に参画するとともに、大学が描く将来構想へ意見を表明するなど、福島大学に対する「社会の目」として役割を果たしてきました。
  その立場から、これまでの国立大学に対する運営費交付金などの予算の削減、また今般の政府等における国立大学、とりわけ運営費交付金の配分に関わる議論をみていると、これからの第3期中期目標期間における地方国立大学の存立を危惧せざるを得ず、ここに声明を発表するものです。

運営費交付金は、法人化以降10 年間で1,292 億円の削減(福島大学は約3 億円の削減)が行われました。その間各大学は、業務の効率化や節約、競争的資金や寄附金等の外部資金の獲得の増加を図り、教育研究の質の劣化を招くことのないように努めてきました。福島大学においても、正規の教員を減らしながらも特任教員を雇用し人件費を削減することにより教育研究経費を確保し、教育の質の向上や地域課題解決のための研究・地域貢献活動を推進してきましたが、これまでの経営努力も限界に達しています。一方、これからの福島大学には、特に福島の復興とさらなる発展に対して、高等教育機関として新しい機能の充実と福島大学ならではの特色を発揮することが期待されています。

福島大学は、今1月に新学長による中期プランと位置づけられる「中井プラン2021」を公表し、新しい人材養成機能の創設を核としてオール福島大学による大学改革を実行することを表明しました。震災・原発事故後における地域の要請に応える福島大学ならではの改革を推進するためには、大学の努力に期待しますが、国からの財政を中心とする支援は必要不可欠であり、それなくしては実現不可能なものです。

また、「未来への先行投資」として、高等教育予算の確保と充実を図ることは急務であり、とりわけ国立大学法人の基盤的経費である運営費交付金は、我が国の長期的な高等教育の機能を維持し発展するための要となるものであり、その確保は最優先されるべきものと考えます。過日閣議決定されたH27年度運営費交付金の予算配分方針には、一般運営費交付金の一部を学長裁量経費として区分し学長の裁量によって重点配分する仕組みが盛り込まれていますが、基盤的経費の十分な確保がなされることによってこそ最大の効果を発揮するものと考えます。その意味で、学長の裁量による戦略的資源配分が可能な予算及び競争的資金の充実とともに基盤的経費の確保を含めて、高等教育予算の総額を拡充することをここに強く要請します。

国立大学法人法が改正され、経営協議会において学外委員を過半数とすることとなったことは、私たちのこれまでの「社会の目」としての役割が認められたと同時に、私たちに国立大学法人の経営に対する責任をこれまで以上に求めているものだと認識しています。

これから、第3期中期目標期間を迎え、国立大学がミッション再定義にそった機能強化を実行していくに当たって、政府内だけにとどまらず、地方自治体や地方経済界をはじめ、私たち経営協議会の学外委員も参加した議論を行い、まさに地方創生の中核を担う国立大学としてその責務を果たせる財政支援の方針が確立されますようここに要請いたします。

国立大学法人福島大学経営協議会学外委員からの
「国立大学に対する予算の充実を求める声明」(平成27年2月3日)を受けて
−我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて−

平成27年2月4日


国立大学法人福島大学
 学 長 中井 勝己
 理 事 功刀 俊洋
 理 事 三浦 浩喜
 理 事 神子 博昭
 理 事 青柳 隆夫
 人間発達文化学類長 千葉 養伍
 行政政策学類長 中川 伸二
 経済経営学類長 真田 哲也
 共生システム理工学類長 石原 正
 事務局長 中村 信一

経営協議会の学外委員(国立大学法人法[平成15年7月16日法律第112号]第20条第2項第3号にもとづく)の皆様には、本学の経営に対して多大なるご支援とご協力をいただき感謝申し上げるとともに、本学の現状をご理解していただいている皆様から発出された平成27年2月3日付け声明を受け、国立大学法人福島大学の経営責任を担う役員・学類長一同として、以下のとおり表明いたします。
  現在、国立大学をめぐっては第3期中期目標・中期計画期間(平成28年4月から)の運営費交付金の配分の在り方をめぐって政府レベルでの枠組み作りが進んでおります。そのような中で、第2期の最終年度に当たる平成27年度予算案が、この1月14日に閣議決定されました。そこでは、国立大学運営費交付金の総額が前年度比117億円減額されるなど、今後第3期に向けた国立大学関係予算の確保について大いに憂慮せざるを得ない状況です。
  文部科学省も国立大学協会も、学術・高等教育の立場から対応しておりますが、広く国民的議論が行われているとは言い難く、私どもとしては、関係省庁とそれに深い関係をもつ一部有識者の議論によって事実上決着されることを危惧しております。
  本学経営協議会では、これまで外部委員の皆様と私どもで、困難な国家の財政状況を理解しつつ第3期の運営費交付金をめぐる動向を注視し、「グローバル化」「地方創生」等変化する社会的ミッションの中で、福島にある国立大学として真に地域の要請に応えるための第3期の財政基盤等の議論をしてまいりました。
  経営協議会外部委員の皆様が、こうした議論をふまえて、福島大学の経営および日本の高等教育全体の発展に寄与する立場から、声明を発出されましたことに、同じ経営協議会で席を共にしているものとして、深い敬意を表するものです。
  現在第3期運営費交付金配分の制度設計に携わっておられる関係各位におかれましては、各大学の経営に外部から参画しておられる方々の経験と発言に耳を傾けていただき、国立大学への財政支援の充実につきまして、今後とも一層のご理解とご配慮を賜りますようお願いいたします。
  私どもも、今回の声明に励まされ、本学の取り組みを広く社会に伝え、政治の場を含めた国民的議論に資する努力を重ねる所存です。

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