■ 福島大学アクションプラン   2007.1

大学院の充実・創設と学士課程の充実

 教育研究の高度化が求められているなか、文理融合的視野を備えた高度専門的職業人の養成を目指して、理工学群共生システム理工学類を基礎に、理工系大学院(MC・DC)を早期に創設するとともに、現存の人文社会科学系各修士課程を充実させ、人文社会科学系の博士課程の設置を目指す。

 アドミッションポリシーを明確にした学士課程教育を定着・充実させ、4学類の独自性を前面に打ち出し、社会的存在感を高める。人文社会学群夜間主コース(現代教養コース)を充実させ、社会人生活との両立に配慮した体制を作る。

教育の改善―自律的学習・文理融合教育・グローバル化教育

 「教育の成果」を、知識、態度、技能の観点から検証し、教養教育において、人格形成とともに学習意欲・学習習慣の形成を含む「学習スキル」を習得させ、「教える」から「学ぶ」への「自学自習」の能力をつける。少人数教育を持続・発展させつつ、各学類の専門性に応じたリテラシー教育、進路職種に応じた基本的な教育を重視する。全学生が身に付けるべき教育水準を、「福大―スタンダード」として構築する。授業方法改善・教員の教育力の向上に向けた取り組みを強化する。

 「文理融合教育」の積極的意義を確認し、具体的に実施する。当面、「環境問題」、「社会福祉問題」、「地域産業おこし」等で、教員集団の共同研究などを基盤とする全学的協力による文理融合教育の具体化を図る。また、既存カリキュラムの中で、文理融合的視点からの教育の充実を追求する。

 本学は、優れた体系的教育指導理論に基づくアスリート養成において大きな成果があり、さらに各分野における指導理論と実践の質を高める。

 海外学術交流協定校の拡大・交流充実を基盤として、留学生教育の質の向上、交換留学生制度の拡充、海外短期語学研修、海外実習(調査、インターンシップ)、ITによる相互受講などを通じて、グローバル化に対応する教育機会を意識的に拡大する。国際交流を推進する専門的スタッフの配置・育成を図る。

広汎・多様な学生の受け入れ

 福島県を中心とした地域社会における高等教育の機会を提供し、高校との恒常的連携・広報を強化して1年次入学者(志願者)を安定的に確保するとともに、短大・高専等との強い連携により、編入学者の増大を図る。

 多様な形態での社会人就学を促進し、在学者の2割を目指す。そのため、人文社会学群夜間主コース(現代教養コース)、編入学・学士入学及び大学院での社会人受け入れを促進する。科目等履修制度の弾力化、e-Learning活用による遠隔教育等により、社会人対象の多様な高等教育機会を福島県全域で提供する。

 公開講座・公開授業の充実、社会的ニーズに基づく講座開催、施設の開放等を通じ、市民の大多数との継続的連携を日常的に可能とする体制を構築する。

キャリア教育の充実・進路指導の徹底

 自己デザイン領域科目設定の意義を積極的に踏まえ、各学類及び全学協力による「キャリア創造科目」教育を推進する。学生の「自分づくり」を援助し、すべての学生が希望する進路の実現を可能とする教育指導、就職支援活動を、カリキュラム及び学生指導の両面から、多様な形態で進める。

教育環境の改善

 学生教育の環境改善のため、共通講義棟等を改善し(全教室へのエアコン設置・トイレの改修・教室照明改善等)、学生の自主的な恒常的「学びの場」を確保する。

 学生同士の学び合い、学生と教員相互の交流が行えるネットワーク体制を構築する。学生総合相談室の体制を強化し、いつでも、気楽に相談できるシステムを確立する。

 学生寮を含め学生の住環境の改善について、多様な形態で進める。

 公共交通機関との協議を通じて、通学手段の改善について意識的に追求する。

 学生センターの設置等の検討を進め、学生生活全般の支援・便宜の向上を図る。

附属施設・全学センター等の役割の明確化と緊密な連携

 附属図書館の教育、研究、社会貢献における役割をさらに強化し、総合情報処理センターと協力して、学術情報のセンター的機能を強化する。

 附属学校園は、教員志望の学生の教職専門性を高める実習を担うとともに、学校改革・発達支援にかかわる研究開発を、大学教員と附属教員の共同で推進する。

 全学センター相互、及び各センターと各部門間の緊密な協力と役割分担を明確にして、強化する。

研究体制の整備と研究費の確保

 基礎的・個別的研究を進めるとともに、プロジェクト研究・地域連携的研究等の集団的研究を推進するため、研究組織としての学系の活動を推進する。学類・学系を超える学際的な課題研究、国内・国外大学等諸機関との共同研究を支援する。若手研究者・女性研究者への研究支援を強化する。

 研究支援体制を強化し、研究費(基盤研究費と奨励的研究費)を確保する。全教員の科研費申請を追求して、科研費交付額の3倍増を目指すとともに、本学の研究上の特色や重点分野を明確にして(例:「水環境の改善」、「社会福祉の充実」、「住民主体の地域活性化」、「地域産業おこし」等)、外部資金を積極的に導入する。研究推進機構による調整機能を強化する。

産官民学連携の推進と財団・基金の創設

 福島県及び県内全市町村との連携、本学と共通課題を有する諸企業及び諸団体との連携を、包括協定締結、個別的な共同の取り組み、共同研究、受託研究等を通じて進める。

 「産官民学」連携を具体化する協働研究施設の創設など、地方自治体・地元企業等と協働の研究推進基盤形成に向けて、協議を進める。

 共生システム理工学類後援募金とともに、恒常的な全学的学術振興のための財団・基金を創設する。

地域連携の推進

 学内外の連携を強めるために、一定の会費で大学の施設利用・取り組みへの参画を可能とする「Fカード」を発行する。ジュニア・高校生・シニア向け事業を推進する。

 大学施設(附属図書館、総合情報処理センター、体育施設等)の地域開放を進める。

 卒業生との連携を強化し、卒業後のサービス提供を充実させる。卒業生の力が具体的に本学の発展に寄与できる仕組みをつくる。

 学生、同窓生、現職及び退職教職員を含めた本学の<校友会(仮称)>組織を確立し、日常的連携を深める。

 福島県高等教育協議会の強化など、福島県内高等教育機関との連携を強化し、協働による地域連携を進める。

 学外施設及び借用施設の有効活用・存廃を検討し、実施する。

 松川資料など本学の有する地域歴史資料について、本学独自の資料整備を進め、地域への公開を積極的に行う。

意思形成・執行業務の改善

 教員と事務系職員の共同と役割分担を明確にし、教員の教育研究へのより専念可能な体制の構築と機動的意思決定の仕組みを形成する。現行全学委員会体制を見直し、教育研究以外の業務における機敏な実行のため、役員会の下に、専門部門(室)等の設置を進める。

業務の改善・合理化、事務体制の強化

 運営費交付金の削減の中で、業務を改善・合理化し、業務の重点化を図り、人件費総額を抑制する。効率的な業務運営により、経費の節減を行う。全学的課題を明確にしつつ、学類独自の業務にかかわって、部局毎セグメント会計を一定業務へ導入することを検討し、効率的運営を目指す。

 統合的事務体制を確立し、本学の諸課題に機敏に対応できるようにする。事務系職員の研修を強化し、企画立案能力を向上させる。